近年の発明的アイテムとして、オールインワンゲルとともに肩を並べるのがBBクリーム(最近ではCCクリームも増加中)です。大流行アイテムゆえに市場には同じような商品があふれ、競争が激化しています。このような過酷な競争の中では、少しひねった商品が登場します。
今回は4月~5月に発売された新商品より、「流行りモノをひとひねりした××」というヒットの法則をご紹介します。
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①新剤型で差別化を図った、ひんやりタッチのBBスプレー
『コーセー エスプリーク ひんやりタッチBBスプレーUV』
60g 2,100円 2014年5月16日発売
一つ目は、1品で美容液・日やけ止め・化粧下地・ファンデーション・フェイスパウダーの5役を果たす、ひんやりタッチのBBスプレー。
きれいに仕上がるのか、化粧持ちはどうか…など心配が先立ってしまいますが、そこは、バッチリカバーが求められるファンデーションではなく、素肌っぽい薄づきな仕上がりが求められるBBということがプラスに働いています。マスブランドのファンデの中では安いと思えるバリュープライス。「肌に触れた時の温度が-5℃」という実感を1回は試してみようと思う人も多いはず。
ただ、脱落者が多いのが新剤型化粧品の宿命です。このBBスプレーも肌に直接スプレーするのではなく、スポンジにスプレーしてそれを肌にのばす新しい使用方法で、手軽なBB市場でどのように定番化できるかは要注目です。
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②明確なコンセプトで差別化を図った、CCクリーム
『クリニーク モイスチャー サージ CCクリーム コンパクト 30』
全2色 5,500円 2014年4月25日発売
続いて、こちらは3つの特徴で他のBBやCCとの差別化を図っています。
①チューブではなくコンパクト入りのソリッド剤型にしたこと②マーブル模様の充填にしたこと。これは単なるデザインではなく、健康的なツヤ・血色・透明感をプラスし、肌色悩みをコントロールする3色の「CCオプティクス」と名づけて説得力を出していること③クリニークの人気スキンケアライン、「モイスチャー サージ」のひとつとして登場していること。これによって、スキンケア効果ではお墨付きというインパクトです。
雑誌の美容記事に掲載されやすいのが、このような明確なコンセプトが盛りだくさんのものです。
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③CCクリームを応用した、洗い流さないヘアトリートメント
『日本ロレアル ケラスターゼ SO C.C.クレーム ソレイユ』
150ml 3,000円 2014年4月26日発売
最後にご紹介するのは、ヘアケアなのにCCクリームというアイテム。紫外線によるダメージから髪をケアし、髪の表面をなめらかに整えることで、CCクリーム同様に、見た目にも均一な美しい髪へと導く、洗い流さないトリートメント。
最近、活性化するヘアケ市場。「オイル美容液」など、スキンケアでなじみのあるワードを応用するのが流行っていますが、ベースメイクまできたか!という驚きがある商品です。
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★「週刊粧業」にもコラム連載中です!
2014年6月30日発行号の「週刊粧業」にこちらの記事が掲載されました。