週刊粧業の新年号で若いターゲットに重要なのは「エンタメ感」というお話をさせていただきました。化粧品ブランドである限り、消費者をウキウキ・ワクワクさせることを追求したサプライズアイテムがあるというのは重要なことです。たとえここで儲けがたくさん出ることは無くてもです!
そこで今回は、12月に発売された新商品より、そんなアイデアのヒントになる「楽しさ最優先のエンタメ系コスメ」というヒットの法則をご紹介します。
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①キャンディみたいな××
『アナスイコスメティックス アナスイ ドーリーガールキャンディバー』
全3色 各4g 800円 2014年12月4日限定発売
一つ目はキャンディみたいなメイクアイテムです。アナスイの限定コスメはいつも遊び心が満載ですが、ここまで精巧にキャンディ感を追求するとはさすがです。ホリデーシーズンでテンションが上がっているところに、こんなにカワイイものが出てきてしまったらパケ買い間違いなし。お手頃価格で見栄えも話題性も抜群なので、ギフトにもよし、SNSのネタにもよしと、美味しいところだらけ。アナスイは、カワイイものが大好きな女の子たちの心を掴む企画が卓越しています。
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②歌舞伎の隈取デザインの××
『一心堂本舗 歌舞伎フェイスパック~寿~』
2枚入り 900円 2014年12月12日発売
お次はユニークな一品、歌舞伎の隈取デザインのシートマスクです。前回出たときはそのユニークさに売り切れになるほどだったとか。ちょっと笑えるデザインと、お正月に向けておめでたい柄のバージョンが新登場です。
アナスイのメイクアイテムも一心堂本舗のシートマスクも、ギフト、お土産にちょうどいい価格でギフトシーズンにぴったりのアイテムです。今、女性誌やWEBのまとめサイトなどでは、ギフト特集が大人気。SNSなどで、贈ったり贈られたりしたものの写真をアップすることも多くなったことも大きな要因です。化粧品は自分が綺麗になるためだけではなく、自分のことをアピールしながら他人を喜ばせる、そんなアイテムが求められています。
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③ハーブティーを飲んだ時のような××
『クルーン キーン アトリエ キャンドルミンティッド』
300g 6,800円 2014年12月1日発売
以上2つの例はデザイン命ですが、ベーシックな商品であったとしても、気の利いたキャッチフレーズをつけるだけでもよいのです。
例えばこちらはミントの香りのキャンドルですが、「まるでハーブティーを飲んだ時のような爽やかさ」という訴求をしています。実は、キャンドルの甘くて重い香りは、狭い日本の住宅事情には適さないという不満がありますが、それを解消しながらも素敵な時間をイメージできるという上手い訴求。
贈る人の気が利いたセンスがキラリと光るデザインやフレーズ、この2つがエンタメコスメに必要な条件と言えるでしょう。
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★「週刊粧業」にもコラム連載中です!
2015年1月26日発行号の「週刊粧業」にこちらの記事が掲載されました。